日本化学療法学会

委員会報告・ガイドライン

抗MRSA薬の使用実態に関するアンケート結果(2008年)について

 本邦で4番目となる抗MRSA薬であるLZD(リネゾリド)の認可に際し、当時の厚生労働省医薬品食品局審査管理長名で社団法人日本化学療法学会および社団法人日本感染症学会理事長宛に以下の依頼があった(薬食審査発第0420001号)。その要旨は、本剤は(1)感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導の元に行う、(2)原則として他の抗菌薬および本剤に対する感受性(耐性)を確認すること、(3)投与期間は、感染部位、重症度、患者の症状等を考慮し、適切な時期に本剤の継続投与が必要か判定し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること、等を注意したうえで使用するよう注意喚起させている。そのうえで、抗MRSA薬の臨床現場における適正使用の推進について、各医療機関へ周知させるよう、とのことである。
 また、厚生労働省より両学会に「抗MRSA薬適正使用の手引き」の作成の依頼があった。これを受けて、両学会では作成委員会を組織し、繰り返し検討を重ねて、平成19年3月厚生労働省に提出した。
 今回、「抗MRSA薬適正使用の手引き」発行後の抗MRSA薬の使用状況を調査したので報告する。

平成23年3月

公益社団法人日本化学療法学会理事長 松本 哲朗
社団法人日本感染症学会理事長 岩本 愛吉

抗MRSA薬の使用実態に関するアンケート結果(2008年)(PDF 272KB)

日本化学療法学会雑誌 Vol. 59, 2011年2号(3月) p.197~204

最終更新日:2014年3月20日
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