日本化学療法学会

委員会報告・ガイドライン

呼吸器感染症、敗血症および尿路感染症におけるブレイクポイント:新規抗菌薬の追加(2009年)

論文名

呼吸器感染症、敗血症および尿路感染症におけるブレイクポイント:新規抗菌薬の追加(2009年)

委員会

日本化学療法学会抗菌薬ブレイクポイント委員会

  • 委員長
    門田 淳一(大分大学医学部総合内科学第二)
  • 委員
    石井 良和(東邦大学医学部微生物・感染症学)
    草地 信也(東邦大学医学部外科学第三)
    草野 展周(岡山大学病院中央検査部)
    二木 芳人(昭和大学医学部臨床感染症学)
    比嘉  太(琉球大学医学部感染病態制御学)
    平松 和史(大分大学医学部附属病院感染制御部)
    堀  誠治(東京慈恵会医科大学薬理学)
    村谷 哲郎(産業医科大学医学部泌尿器科学)
    森田 邦彦(同志社女子大学薬学部臨床薬剤学)

はじめに

 日本化学療法学会では、これまで抗菌薬感受性測定・臨床評価委員会として抗菌薬のブレイクポイントについて検討を行い、呼吸器感染症、尿路感染症、敗血症における臨床的なブレイクポイントを設定してきた(Chemotherapy 42: 906-914,1994,日本化学療法学会雑誌45: 712-726,1997,日本化学療法学会雑誌 45: 757-761,1997,日本化学療法学会雑誌 53: 557-559,2005)。
 感受性測定法については、抗菌薬感受性測定法検討委員会や抗菌薬感受性試験微量液体希釈法検討委員会がその役割を担い、さらに臨床治験のプロトコール策定について議論される臨床評価委員会も存在している。こうしたことから抗菌薬感受性測定・臨床評価委員会という委員会名称では、何を議論する委員会であるか会員に対して不明瞭であるという意見があり、抗菌薬ブレイクポイント委員会と名称の変更を行った。
 前回までの委員会報告以降、新たに検討した抗菌薬について、臨床的ブレイクポイントを設定したので報告する。呼吸器感染症および敗血症については、臨床試験での体内動態成績等から臨床的ブレイクポイント理論値を算出した(Chemotherapy 42: 906-914,1994)。さらに主に二重盲検比較試験等における臨床効果との比較を行い、計算式で得られたブレイクポイント理論値の妥当性について検証し、ブレイクポイントを以下のように設定した。また尿路感染症についても、これまで設定されていなかった抗菌薬に関して、これまで用いられてきた計算式(日本化学療法学会雑誌 45: 712-726,1997)を用いてブレイクポイントを算出し、その相当性について議論を行い、下記のように設定した。
 本ブレイクポイントは平成20年に暫定案としてホームページ上に公表し、会員より寄せられたパブリックコメントを反映して、報告するものである。

呼吸器感染症、敗血症および尿路感染症におけるブレイクポイント:新規抗菌薬の追加(2009年)(PDF 245KB)

日本化学療法学会雑誌 Vol. 57, 2009年4号(7月) p.343~345

最終更新日:2014年3月20日
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