日本化学療法学会

委員会報告・ガイドライン

グラム陰性薬剤耐性菌治療ガイダンス

公益社団法人日本化学療法学会・一般社団法人日本感染症学会
薬剤耐性(AMR)治療ガイダンス作成委員会
グラム陰性薬剤耐性菌治療ガイダンス

(2026年5月15日 掲載)

序文

 本ガイダンスは、日本化学療法学会および日本感染症学会が中心となり、「薬剤耐性(AMR)治療ガイダンス作成委員会」によって策定された、グラム陰性薬剤耐性菌に対する最新の治療指針です。なお、本ガイダンスは経験的治療を示すものではなく、AMR が検出された、あるいは強く疑われる場合の標的治療における治療選択肢を提示することを目的としています。
 対象となる菌種は、ESBLs 産生菌、AmpC β―ラクタマーゼ産生菌、CRE、Pseudomonas aeruginosaAcinetobacter spp.、Stenotrophomonas maltophiliaBacteroides spp.、Haemophilus influenzae と多岐にわたり、それぞれの耐性機序や疫学的動向、成人および小児における治療法が詳細にまとめられています。また、新規抗菌薬の臨床的位置づけや、感受性試験に基づいた抗菌薬選択、カルバペネム系薬の温存戦略など、実臨床を強く意識した内容が特徴です。さらに、本ガイダンスは小児領域における特有の病態や薬剤選択の課題についても配慮しており、成人とは異なる治療指針を明確にしています。なお、抗菌薬の選択に際しては、各医療機関のアンチバイオグラム(antibiogram)を活用し、感染制御チーム(ICT)または抗菌薬適正使用支援チーム(AST)が推奨する薬剤がある場合には、それに従うことが推奨されます。これにより、地域に即した合理的かつ効果的な治療戦略が実現され、薬剤耐性菌の制御に寄与することが期待されます。
 本ガイダンスが、現場の診療において信頼される実践的な指針として広く活用され、抗菌薬の適正使用に貢献することを心より願っております。

薬剤耐性(AMR)治療ガイダンス作成委員会 委員長 栁原克紀

 

ホームページ掲載版

グラム陰性薬剤耐性菌治療ガイダンス(PDF 2.54MB)
日本化学療法学会雑誌 Vol. 74, 2026年3号(5月) p.313~411

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最終更新日:2026年5月15日New
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