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委員会報告・ガイドライン

委員会報告集

抗菌薬のPK/PDガイドライン

論文名

抗菌薬のPK/PDガイドライン

委員会

PK/PD検討委員会

岩田 敏、堀 誠治、戸塚恭一、斎藤 篤、相澤一雅、大谷 剛、小野 真、鍜治善夫、北村正孝、古賀哲文、佐々木一尋、佐々木緊、佐藤淳子、谷川原祐介、千葉俊博、二木芳人、野澤健二、拝郷久満、波多野和男、平岡聖樹、福岡 隆、宮崎修一、満山順一、三輪秀明(順不同)

作成の経緯

 抗菌薬におけるPK/PDとは、薬物動態を意味するPharmacokinetics(PK)と薬力学を意味するPharmacodynamics(PD)を組み合わせて関連づけることにより、抗菌薬の用法・用量と作用の関係を表し、抗菌薬の有効性や安全性の観点から、最適な用法・用量を設定し、適正な臨床使用を実践するための考え方である。
 一方、抗菌薬の開発や新たな適応症の承認のために実施される非臨床試験および臨床試験においては、抗菌薬の被験者に対する副作用を最小限にし、臨床効果を最大限にするための投与方法を明らかにすることが重要である。非臨床試験においては、非臨床PK/PD試験で薬効と相関するPK/PDパラメータ(最大血中濃度/最小発育阻止濃度(Cmax/MIC)、濃度―曲線下面積/最小発育阻止濃度(AUC/MIC)、Time above MIC(T>MIC)等)を明らかにし、治療効果を得るために必要なPK/PDパラメータ値を算出すること、PKとmutant prevention concentration(MPC)との関係から、耐性菌の出現抑制にかかわる要因を解明すること、および副作用発現にかかわるPKパラメータを明らかにし、副作用発現の危険性が予測されるPKパラメータの数値を算出することが求められている。また非臨床試験の結果をふまえて、臨床試験においても積極的なPK/PD検討の実施を推進することによって、抗菌薬の有効性や安全性の観点から求められる最適な用法・用量を、より能率的に設定することが可能となり、ひいては、より適正な臨床使用を実践することができるようになる。
 抗菌薬療法におけるPK/PDの重要性を鑑み、抗菌薬開発における積極的なPK/PD検討の実施を推進するために、抗菌薬開発におけるPK/PD検討の現状に関する調査を行い、それらの調査の結果をふまえて、抗菌薬の前臨床試験および臨床試験に関するPK/PDガイドラインをわが国においても作成することになった。そのための作業について厚生労働省から当時の社団法人日本化学療法学会に依頼があり、PK/PD検討委員会が委託事業として担当することとなった。PK/PD検討委員会では、産官学の委員が協力して、さまざまな方向から詳細な調査を行い、関係各方面の意見を調整して、抗菌薬のPK/PDガイドライン原案を作成し、2009年4月に厚生労働省に提出した。その後厚生労働省および独立行政法人医薬品医療機器総合機構等の助言を受け、このたび公表するにいたった次第である。
 このガイドラインの公表にいたるまでに、公益社団法人日本化学療法学会、厚生労働省、独立行政法人医薬品医療機器総合機構、製薬関連企業の方々の多大なるご支援・ご助言を得たことを改めてここに記し、関係各位に深謝を申し上げたい。

抗菌薬のPK/PDガイドライン(PDFファイル 360KB)

日本化学療法学会雑誌 Vol. 64, 2016年2号(3月) p.139~151