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委員会報告集

MRSA感染症の治療ガイドライン作成委員会
「MRSA感染症の治療ガイドライン2017年改訂版」公表にあたって

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(2017年7月25日 更新)
(2017年5月12日 掲載)

公益社団法人日本化学療法学会・一般社団法人日本感染症学会
MRSA感染症の治療ガイドライン作成委員会 委員長 二木芳人

 公益社団法人日本化学療法学会および一般社団法人日本感染症学会は、2013年春に「MRSA感染症の治療ガイドライン」の第一版を合同作業で作成して公表したが、翌2014年8月には、早くもMRSA感染症を取り巻くさまざまな変化に対応して改訂版2014を作成し公表した。本委員会では、疾病の特性としてめまぐるしく変化する感染症の診療の一助となるべきガイドラインは、その変化に後れを取ることなく新しい情報を取り入れて刷新されるべきものと考えており、今回約2年半の期間を空けて改訂を試みた。当然この期間中には、新しい基礎的、臨床的研究成果の報告も数多くあり、MRSA感染症を取り巻く社会的な環境にも変化がみられている。特に、2016年春に政府が打ち出した薬剤耐性(AMR)対策アクションプランは、耐性菌抑制のための国家としての積極的な取り組みを表明したもので、そのなかでMRSAを含む耐性菌の適正抗菌薬療法や院内感染対策の重要性が強く示されており、本ガイドラインがその推進の一助となると確信している。今回のガイドラインでは‘MRSAの院内感染対策’および‘人獣共通感染としてのMRSA’を新たな項目として追加しているが、これもそれぞれこのアクションプランの方針を反映したものである。その他、いくつかの項目では委員を追加してより議論を深めていただき、さらなる内容の充実を図った。その他の領域の委員の方々も情報の刷新、内容の修正、加筆に大いなる尽力をいただいたが、ここですべての委員の方々に改めて感謝の意を表したい。また、本ガイドライン作成にあたり、抗MRSA薬を販売している各企業関係者には協力委員として参加していただいた。利益相反の観点からガイドライン作成にかかわる具体的作業には加わっていただかなかったが、全員が学会の個人会員であり、それぞれの薬剤に関する最新の情報や論文等を提供していただき、作業の効率化にはきわめて有益であった。協力委員の方々のご協力には心から感謝したい。
 今回のガイドラインも、最新のエビデンスを可能な限り収集し、それに基づく委員間のコンセンサス・ミーテイングを十分に重ねて完成されたものであるが、ガイドラインの推奨はあくまでも一つの規範にすぎず、実際の臨床の場ではそれぞれのケースに応じて適切な修飾や変更がなされるべきものであることは言うまでもない。ただ、広くMRSA感染症の診療や感染対策にかかわる方々に見ていただいて、一部でも参考にしていただけるなら、作成委員会のメンバーの望外の幸せである。
 最後に2015年暮れにご逝去された、本委員会の当初からの作成委員のお一人でもあった故 砂川慶介先生のご冥福をお祈りするとともに、本改訂版ガイドラインを謹んで先生のご霊前に捧げたい。

※下記2つのガイドラインPDFの内容は同一です。

▼冊子体版
▼雑誌掲載版

MRSA感染症の治療ガイドライン―2017年改訂版(PDF 1.34MB)

日本化学療法学会雑誌 Vol. 65, 2017年3号(5月) p.323~425

訂正(PDF 62KB)

日本化学療法学会雑誌 Vol. 65, 2017年4号(7月) p.608